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“誰も知らない”アーティストが作り出す“Dunno”なグラフィックTシャツ

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SNS上や街なかで見かけて気になることは、ネットで検索すればたいてい解決する。しかし“Dunno”という手書きの文字ロゴは例外で、検索してもほとんど情報がなく、Tシャツの写真が掲載された公式インスタグラムやオンラインストアの商品に行き着くばかり。“ナード”なデザインのTシャツにプリントされた“Dunno”はどうやら数人のグラフィックデザイナーで構成されるブランドの名前らしい。人づてに関係者を探し、「ダノウ(DUNNO)」設立メンバーの1人であるイアリム(iarim)にたどり着いた。

イアリムは、「ブランド名の『ダノウ』は英語の“Don’t Know(知らない)”の略語で、ロンドンでの発音に近いです。なるべく読めない方がいいなと思って。ブランドというよりは、いろいろなことをやるレーベルという位置付けですね」と話す。Tシャツ、ロンTの他、フーディー、キャップ、ステッカーなどをラインアップし、約5000〜1万円と手頃な価格帯だ。

アイテムのグラフィックを手掛けるのは、“実在しているけど誰も知らない”、もしくは“実在していた”アーティストたち。「テーマはなく、各アーティストが今一番イケていると思うものがデザインされています。手書きの文字ロゴ“Dunno”は、“D”だけ大文字、他は小文字で流れるような感じにしています。音源も1曲だけ『サウンドクラウド(SoundCloud)』にアップしていて、今度は時計を作ろうと思っています」。

5月に公式インスタグラムを始動し、8月に2017年秋冬コレクションの販売をスタート。10月には18年春夏コレクションの展示会を開催した。「アパレルブランドがアーティストとコラボすると、知らない人は全く知らないし、反対に知っている人は熱狂的に商品を買ってくれます。誰も知らないものを作って、周囲が勝手に盛り上がってくれるかどうか見てみたいという思いが『ダノウ』という形になりました」。

18年春夏コレクションは、パルが手掛けるルイス(LUI’S)、ビームス T(BEAMS T)、ウィズム(WISM)、オフショア(OFFSHORE)、地方の個店など23店舗で取り扱う予定だ。オンラインストアでは、17年秋冬コレクションの全ラインアップが掲載されているが品切れも出ている。「先日、ロンドンのエースホテル(ACE HOTEL)とのコラボTシャツを発売し、ホテル内の販売エリアに置いてもらっています。同ホテルの地下にあるラウンジ『ミランダ』が踊れる場所であることにちなんで、蓄光プリントで“dance with me”というフレーズをプリントしています。オンラインストアはゆくゆくなくそうかと考えています。ウェブサイトをかっこよく見せようとすると、かなりがんばらないといけない。その負担を考えると、その分の労力を個店との取り組みに使いたい」。

イアリムは、「ダノウ」をスパイスのような感覚で着てもらえればと言う。今回、「ダノウ」の一端を知ることができたが、何も知らなかった取材前以上に胸の内がざわざわしている。